店の印象は、「入口と出口」で6割決まる。
うまい・まずいの前に、入る瞬間と、出る瞬間の記憶が人の印象を決めている。
「第一印象」と「最後の余韻」。
この2つで体験の6割以上が評価されてしまうと言っても過言じゃない。
その間に、いくつ接点を仕掛けられるか。
じゃあ残りの4割は何か。
それは、“間”の中で、何回接点を仕掛けられるかだ。
飲食店で言えば、こんな接点がある。
- 入口:目が合うか、挨拶があるか、迷わず入れるか
- 食券を渡す時:目を見て一言添えるだけで変わる
- 席案内:無言で指差しだけじゃないか
- 料理提供時:その人の表情・所作・声のトーン
- 途中の配慮:水の補充、ティッシュの位置、紙エプロンなど
- 退店時:スタッフが顔を上げて、笑顔で見送っているか
「印象設計」は、接点設計だ。
人は料理の味よりも、人との接点で店を覚えている。
逆に言えば、料理が同じでも、接点の数と質で
「また来たい」か「一回で十分」かが変わる。
印象=入口+出口+間の接点
ブランドは、接点の総量でできている。
ブランドは、接点の総量でできている。
地獄の担担麺での接点設計
地獄の担担麺でも、こんなふうに接点を設計している。
- 入口:「いらっしゃいませ」ではなく「ご武運を」
- 食券受け取り:「雑炊までいきますか?」と一言入れる
- 提供:「こちら、地獄です」と声かけで世界観をつなぐ
- 出口:必ず目を見て笑顔で「ありがとうございました」
世界観を壊さず、でも温度感のある接点があると、印象は一気に残る。
まとめ:ブランドは、接点でつくる。
「また来たい」は、味じゃなく接点で生まれる。
入口と出口で心を動かし、
その間で何度、気持ちよく“触れる”ことができるか。
それが、思い出される店と、忘れられる店の違い。
料理がうまいだけじゃ、残らない。
人は「どんな体験だったか」で覚えている。